カセットテープ復活/録音準備
V-2020Sは、一応の動作確認OKでしたが、なるべく良質の録音を行いたいので、出来る範囲でメンテナンスをします。
再生速度調整
昔のテープを再生して感じたのは、なんとなく再生速度が遅い? 気がするでした。
ネットで調べると、中古のカセットデッキには良くある現象の様です。
筐体を開けて、キャプスタンモーターの回転速度を調整します。
モーターの小さな穴に、マイナスの精密ドライバーを差し込んで回して調整します。
奥に、半固定抵抗が付いていて、それを回すイメージなんでしょうけど、見えないので恐る恐るドライバーを差込み、回します。
筐体オープン
回転調整口本来なら、速度調整用の専用テープを使って調整(再生音の周波数でチェック)したら完璧でしょうけど、入手は難しそうだし、あっても高価なようです。
ネットには、テープの再生速度仕様(4.76cm/秒)に合わせたテープ長のカセットを自作(テープの細工)して再生時間が丁度になるよう調整する方法もありました。
今回は、Shakatak のCDからiTunesに取り込んだ音楽ファイルと、同じCDから、昔に CR-30 で録音したカセットテープを再生して曲を取り込み、波形を比較する方法をとりました。
※CR-30に録音した時点で正確な速度が保たれているとは限りませんが。
調整前上段:カセット再生音・・ワンテンポ遅れている。
下段:iTunesからの曲
調整後大体同じビート位置になった。
モーターの速度を調整(右に回すと速くなる)しては、曲を取り込み、波形の比較を繰り返すのですが、ドライバを回す、ちょっとの力加減で速すぎになったりするので、根気がいる作業です。
ヘッド消磁
2ヘッドのカセットデッキなら、録音と再生が1つのヘッドなので、消磁はあまり必要無い(録音で消磁効果あり)ようですが、V-2020Sは、3ヘッドなので、録音と再生が独立しており、再生ヘッドの消磁が望ましいようです。
消磁したからといってそんなに効果あるのか?という気もしますが、明らかに音質が良くなった、という情報もあるので、消磁をしてみることにします。
消磁には、消磁器なるものが必要で、今となってはなかなか見かけません。
検索しても、ほとんどが中古品なんですが、唯一?新品で入手できる消磁器が尼にあったので購入(2025.7.16)します。
取説は、パッケージ裏側に記載されています。
【機械翻訳結果↓】
ヘッド消磁器 - 110-120V
プロ仕様のヘッド消磁器は、蓄積された磁気を除去し、最適なS/N比を実現します。
110-120V、60サイクル、ACで動作します。
ヘッド消磁器は、15~20時間の再生ごとに使用してください。
- コードを適切な電源に接続します。
-
消磁器の先端を録音ヘッドに当てます。
先端をヘッドのポール面全体に約1秒間動かします。
その後、消磁器をヘッドからゆっくりと離し、取り外します。 -
消磁器が過熱しないように注意してください。
一度に5分以上接続したままにしないでください。
持てないほど熱くなった場合は、取り外してください。
誤って消磁されないように、録音済みのカセットテープは本消磁器から1m以上離してご使用ください。
有害な部品はお子様の手の届かないところに保管してください。
基本的な安全規則に従ってください。
なんか、交流の周波数が60Hzとなってるんですけど、東日本の方は問題ないのでしょうか。(問題ないと思うけど)
キャップを外すとこんな感じ
消磁操作
コンセントに差すと即動作するタイプなので、デッキから離れた場所で電源コードをコンセントに差し、デッキのヘッドに近づけて4、5回 左右に動かして消磁します。
消磁後は、ゆっくりデッキから離して電源コードを抜きます。
ほんとに消磁機能は働いている?
方位磁石があったらよかったのですが、行方不明なので、スマートウォッチの方位計で効果を確かめてみます。
⇒方位は、劇的にグルグル回る感じではないですが、電源の ON/OFF で多少の変化が出るので、まぁ機能している、ということにしましょう。
消磁後、テープを再生して聴いてみましたが、やはり違いは感じられませんでした。
ま、気休め、ということで。
取説には、15~20時間毎に、とか書いてあるので、定期的に消磁しますかね。
ヘッド等クリーニング
カセットデッキのヘッドクリーナーは、昔なら簡単に入手できたんですが、今では難しいですね。
尼では、オーディオテクニカのクリーナーが ¥3,700 でありました。(昔の定価なら¥800くらいやのに)
ダメ元で、地元の老舗オーディオ専門店に行ってみますが、やはり置いてません。
店主の話では、薬局で売ってる無水アルコールで代用が効くとのこと。
⇒ドラッグストアーに行くと、無水エタノールは置いてありましたが、サイズがでかいです。
結局、尼で、小瓶(100ml)タイプの無水エタノールを購入します。
また、先の店主や、ネットでの情報では、ピンチローラーも同じ無水アルコールでOK、だそうですが、
一応、アルコール濃度の薄い、消毒用エタノールをピンチローラー用として購入します。(2025.7.26)
ちなみに、ピンチローラーのクリーナーは、アメリカン レコーダー テクノロジーズ の S-721H がベストらしいです。
でも、今では入手困難&あっても高価のようです。
綿棒でヘッド、キャプスタン、ピンチローラーをクリーニングします。
ヘッドのクリーニング
ヘッドクリーニング後
ピンチローラークリーニング後汚れが、綿棒についたので、まぁ少しは効果があったかな。
これまた、再生音の音質的な違いは分かりませんが。
オーディオインターフェースとの接続
PC と UR22C は、USB-Cで接続しています。(電源も供給されて問題無し)
カセットデッキと UR22C は、RCA-TSケーブル で接続するのですが、短め(2m)のモノを調達します。
(当初は、昔買った、もっと長いケーブルを利用)
RCAジャックの接触が良い(かもしれない)割り込みが入ったタイプを購入(2025.7.8)しました。
VANAUX のケーブル
環状の接続部にスリットがあるタイプ